外国人留学生を働かせる際に注意したい「労働時間の上限」とは?

日本では、少子高齢化による人口減少に端を発した労働力不足に伴って、大手を中心に外国人留学生を採用したいと考える企業が増えています。実際、コンビニやスーパーなどで外国人スタッフを見かける機会も多くなり、自社でも受け入れたいとほかの企業も考えるきっかけになっています。 しかし、外国人留学生が日本で働く際には、労働時間に上限があるということについて、あまり情報が行き渡っていない傾向にあり、採用の機会を逃しているかもしれません。本記事では、外国人留学生を採用する際の労働時間について見ていきましょう。


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外国人が日本で就労するための在留資格

外国人留学生が日本で就労するためには、在留資格が必要です。次の5つの資格があります。

1.永住者

2.日本人の配偶者等

3.永住者の配偶者

4.定住者

5.技術・人文知識・国際業務などの専門性のある資格

1~4の在留資格を持っている外国人は、職種や労働時間などに制限をかけられることなく、日本人と同じように働くことができます。

ただし、5つ目の在留資格「技術・人文知識・国際業務」などの専門性のある資格の場合は、例外となります。

「技術若しくは知識を要する業務」と法により定められていますので、単純労働は認められません。

そのため、5の「技術・人文知識・国際業務」などの専門的な在留資格を持つ外国人は、特別な知識や技術などを必要とし、一定の水準を超えた職務に就くことと定められています。

[参照]厚生労働省:外国人の方を雇い入れる際には、就労が認められるかどうかを確認してください

 留学生の在留資格は「資格外活動」

外国人留学生の場合、「留学」という在留資格を持っています。これはあくまでも学業のための在留資格となります。

しかし、外国人留学生であっても、生活費や学費の工面のため、アルバイトなどで収入を得る必要にせまられる場合はあります。

そのような外国人留学生を考慮し、学業の方に支障が出ない程度の範囲で、就労することは認めてあげましょう、という就労資格が「資格外活動」です。

これは、前述でお伝えした、1~5の在留資格には当てはまりません。資格外活動とは、現在のビザである「留学」以外の活動、という意味になります。

外国人留学生を雇う際は、本人が入国管理局からの資格外活動許可を受けているか、しっかりと確認する必要があります。

[参照]厚生労働省:届出事項の確認方法について

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外国人留学生が日本で働くときの労働時間は?

外国人留学生が「資格外活動」の許可を受けていれば、性風俗店、ゲームセンターといった店などを除き、勤務先の職種や働く時間帯を限定されることはありません。

外国人留学生が日本でアルバイトする際には、労働時間の上限がありますが、本人が労働時間の上限についてあまりよく知らないため、場合によっては将来に影響を及ぼす罰則が設けられている、認識もしていないことがほとんどです。

採用側は彼らへの配慮として、労働時間の上限について正しく認識し、採用後は外国人留学生の労務管理をしっかりと行わなければなりません。

労働時間には上限がある

労働時間の上限が定められていることも、本来の目的である学業の支障にならないようにという配慮によるものです。外国人留学生には、1人あたりのアルバイト可能時間に上限が定められています。

外国人留学生が働いてよい上限労働時間は、週に28時間まで、とされています。28時間とは、1週間のどこから数えても28時間となる必要があります。

週末だけ極端に長い労働時間があるという働き方の場合、条件を満たさないことになります。残業時間も28時間に含みますので注意しましょう。

また、この28時間とは、外国人留学生「1人あたり」の労働時間となります。1人の留学生が2~3カ所のアルバイトを掛け持ちしているような場合、A社とB社の労働時間の合算が週28時間になるように調整しなければなりません。

このように、外国人留学生がダブルワークをしている場合、注意が必要となるでしょう。雇用側は、ダブルワークを行っていないかどうかの確認、または、行っている場合は他所での労働時間を随時報告させるなど労務管理を徹底するべきです。

万が一、虚偽の申告で週28時間を超えてしまった際には、会社側は注意義務を怠っていなかったことを立証しなければなりません。

上限28時間の労働規制には例外がある

労働時間については、留学生にだけ認められている一定期間の例外があります。学生には長期休暇がありますので、夏季休暇の間などには1日8時間、週40時間の労働が認められているのです。

留学だけでなく、「家族滞在」や「特定活動」といったほかの在留資格でも資格外活動が認められています。

これらの資格外活動では、長期休暇の例外が認められていなかったり、あるいは難民申請者の場合は28時間規制がなかったりと、資格者ごとに細かく定められています。

同じ「資格外活動」だからと混同すると間違いの元となりますので、十分に注意してください。ちなみに、原則として休学している場合アルバイトを行うことはできません。

[参照]厚生労働省:外国人の方を雇い入れる際には、就労が認められるかどうかを確認してください

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28時間を超えて就労した場合の罰則について

外国人留学生の労働時間が週28時間を超えてしまうと、規制違反となります。俗に「オーバーワーク」と呼ばれていますが、オーバーワークは不法就労にあたります。

雇用者と外国人留学生に罰則の規定がありますので、双方とも28時間の規定について理解して労働時間を守ることが大切となります。同時に、雇用者は労務管理を行わなければなりません。

雇用者側に対する罰則

外国人留学生が週28時間を超えて労働した場合、雇用者には「不法就労助長罪」が適用されます。3年以下の懲役、300万円以下の罰金、またはその両方の対象となりますので甘く考えてはいけません。外国人留学生を雇用したら、労働時間の管理をしっかりと行う心構えが肝要です。

雇用者として、店長などの人事責任者にも罰則が適用され刑事罰の対象となることを覚えておきましょう。その際、「本部の方針で」など弁明は通用しません。コンビニや飲食店の店長(フランチャイズ制)に従ずる人も自覚を持って労務管理にあたる必要があります。

外国人留学生が不法就労であることを知らないで雇用した、もしくは、はっきりわからないまま確認せずに雇用した場合も、罰則が適用されてしまうため採用時には注意が必要です。

留学生に対する罰則

外国人留学生の労働時間が週28時間を超えてしまった場合、本人は「不法就労」にあたり、退去強制になる可能性があります。これは、いわゆる強制送還のことです。

退去強制になった外国人は、最低5年間は日本に入国できなくなってしまいます。また、卒業後に採用された企業に就職できなくなる事例もあります。

外国人留学生の雇用を考えたとき、こうしたトラブルを未然に防ぐためには、専門家のサポートが必要となります。複雑な相談ごとや不安のご相談は、派遣会社のイマジンプラスへお寄せください。

[参照]厚生労働省:外国人を雇用する事業主の皆様へ・不法就労防止にご協力ください

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まとめ

日本の企業は深刻な人材不足に悩んでいます。日本で学ぶ外国人留学生は年々増え続けており、雇用したいと思っている企業も多いのが現状です。

しかし、いざ採用しようと思っても、外国人留学生の労働時間についての知識が不足していると後で思わぬトラブルの元となります。

外国人留学生には、働いてよいとされる上限時間があることもあまりよく知られていませんが、週28時間まで、という規制をオーバーすると雇用者・留学生、双方に罰則が適用されますので雇用主は十分に注意して労務管理を行うようにしましょう。