中国人にとって日本語の難しいところは?日本企業が配慮すべきことは

世界的にみても日本語は習得するのが難しい言語であると言われています。 そんな中でも、中国人は漢字という共通の文字を使うため、他の外国人と比べると日本語を使えるようになるのは早いとされていますが、半面、漢字の意味の違いや文法などにとまどうことも多いようです。 中国人にとって日本語の何が難しいのか、中国人を雇用する企業がどういったことに配慮すれば良いかについて解説していきます。


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中国人から見た日本語の難しさ

中国人にとって、日本語のどのような点が難しいか具体的に見ていきましょう。

同じ漢字でも意味が異なるものがある

同じ漢字を使うといっても意味の異なるものがあり、誤解が生じることがあるようです。
代表的なものをいくつか挙げてみます。

「手紙」は中国語ではトイレットペーパーを指し、「切手」は文字通り手を切るといった意味になってしまいます。逆に日本語の手紙は中国語では「信」という字を使いますが、日本語でも着信や返信など熟語ではこの字を使っています。

また、「愛人」も日本語とは意味が違い中国語では正式な妻や夫のことです。
これらはほんの一部でまだまだ他にもたくさんあります。

意味の違いのほかに、中国人を悩ませるのは漢字の読み方の多さです。
基本的に中国語では一つの漢字の発音は一つだけですが、日本語の場合は音読みと訓読みがあり、さらに音読みは呉音、漢音、唐音などに分かれます。

例えば、「明」という字は、呉音では「ミョウ」、漢音では「メイ」、唐音では「ミン」となり、これらを熟語によって使い分けますので、中国人が悩むのもあたりまえでしょう。

動詞や形容詞の変化についていくのが難しい

中国人にとって日本語の文法は難しいと感じることが多いようです。
中国人が日本語を学ぶうえで、日本語の文法のどういった部分を難しいと感じるかについて、例を挙げて説明します。

まず、中国語には基本的に動詞や形容詞に変化はありませんが、日本語の動詞や形容詞は語尾が変化します。英語の動詞活用と違って規則正しいものが多いですが、中国人にとっては覚えるのが大変なようです。

それと日本語の動詞には自動詞と他動詞の区別もあり、例えば「(扉が)あく」は自動詞で、「(扉を)あける」は他動詞ですが、中国語ではどちらも「開」だけです。

それとは別に「(扉を)ひらく」という言葉もありますので、ひとつの動作を表すのにいくつもの言葉を覚える必要があり、労力が余計にかかってしまうことになります。

あと日本語でよく言われるのは、主語が省略されるということです。
次の例は、日本人なら主語がなくても動詞の語尾の変化で分かりますが、中国人には難しいでしょう。

(私が)代わります、(あなたが)代わってあげて、(彼が)代わってくれる。

また、尊敬語や謙譲語などの敬語を正しく使うことは日本人にとっても難しいことなので、中国人がとまどうのも無理はないでしょう。

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中国人を雇用するにあたって日本企業が配慮すべき点

それでは、日本企業が中国人を雇用するにあたって、どういった配慮ができるのでしょうか。
日本語研修と職場で配慮することについて説明していきましょう。

日本語研修を行う

日本の企業で働こうと考えている中国人なら、ある程度の日本語はすでに習得していると思われます。しかし、ビジネスシーンで使うレベルの日本語を身に付けている人は、なかなか少ないのではないでしょうか。

そのため、日本語研修を行う企業も多いですが、研修については以下の点に注意する必要があります。

中国語を理解できる講師が指導

同じ漢字という文字を使う中国人ならではの間違いや、中国語にはない語尾の変化にとまどう人に対しては、中国語を理解している講師が指導するのが良いでしょう。

日本語と中国語の違いを踏まえて指導することによって、正しく理解ができるようサポートすることができます。

日本語のコミュニケーションを見える化する

研修に際しては、あいさつ程度のレベルからビジネスシーンで問題なく通用するレベルまでいくつかの段階を作り、日本語のコミュニケーションを見える化するのが良い方法です。
自分がどのレベルであるかを自覚してもらうとともに、それぞれのレベルに応じた学習カリキュラムを組むことができます。

ビジネスで求められる日本語を教える

日常会話ならば多少おかしな日本語でも意味が伝われば良い、ということはあるかもしれませんが、ビジネスの場では正しい日本語が求められ、特に敬語の正しい使い方は重要です。

したがって、ビジネスシーンで求められる日本語を教えなければなりません。
また、報告書や議事録の作成、電話の受け答えなどは、日本の文化や日本独特の商習慣によるものも多いので、そういった文化背景や商習慣も含めて教えることも必要です。

日本語でわかりづらい点があれば詳しく説明する

日常業務の中ではどんなことに注意すれば良いでしょうか。

ひとつは、業務上でわかりにくい日本語があれば、簡単な日本語で置き換えて説明するということです。

「主語や目的語が省略されている」、「回りくどい言い方」、「結論があいまい」などの日本語があれば、「誰が、何を、どうする」ということを明確にしてあげるのが良いでしょう。

もうひとつは、間違った日本語を使ったときは、面倒でもその都度指摘してあげることです。

指摘をしてあげないと日本語の能力は伸びませんし、相手ももっと日本語能力を伸ばしたいと思っているはずなので、こまめに指導することは大事なことです。

ただしその際には、厳しく指摘したりからかったりすることがないように気を付けることは言うまでもありません。

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まとめ

中国人の社員を採用した企業では、「中国人社員の日本語能力を向上させたいけれど、どうすれば良いのかわからない」などのお悩みが発生することもあるかと思います。

そのような場合、中国語と日本語の違いを踏まえた研修や指導を行うことによって、中国人の方も日本語を理解しやすくなります。寄り添った研修やフォローを行うことで日本語の能力はより向上し、ビジネスシーンでも十分に力を発揮することができるようになるでしょう。