スペシャルインタビュー「働くということ」

株式会社ランクアップ
代表取締役
岩崎 裕美子
笹川祐子

社員のほとんどが残業なしで売上約90億。働き方改革の旗手、お手本でもある株式会社ランクアップ。実は業績は良いのに、会社は暗いという葛藤があったようです。まずはその辺りからお話を伺いました。

株式会社ランクアップ 代表取締役岩崎 裕美子 Yumiko Iwasaki

社名:株式会社ランクアップ
URL :http://www.manara.jp/brand/
所在地:東京都中央区銀座3-10-7 ヒューリック銀座三丁目ビル 7階
設 立:平成17年6月10日
事業内容:オリジナルブランド「マナラ化粧品」の開発および販売
略 歴:1968年2月8日生まれ。北海道出身、東京都在住。
1988年に藤女子短期大学卒業後、大手旅行会社に入社。
その後、ベンチャーの広告代理店に転職し、新規開拓営業としてトップの成績を上げ、1999 年から取締役営業本部長として活躍。
しかし、長時間労働のワークスタイルだったため、止まらない社員の離職に悩む。その経験から長時間労働のない経営を目指し、株式会社ランクアップを設立。オリジナルブランド「マナラ化粧品」を開発販売する。ヒット製品である「ホットクレンジングゲル」は累計販売数750万本を超え、多くの女性に支持される。
2016年には東京都の東京ライフワークバランス認定企業の長時間労働削減取組部門に選ばれる。

著 書:「ほとんどの社員が17時に帰る10年連続右肩上がりの会社」

お問い合わせは http://www.manara.jp/brand/

暗かった会社が、生まれ変わった!
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笹川 こんにちは!岩崎社長の著書、「ほとんどの社員が17時に帰る10年連続右肩上がりの会社」を拝読しまして、今日お会いできることを楽しみにしておりました。本の中ではずいぶんと赤裸々に語られていて、岩崎社長の正直で勇気ある経営者像に敬服いたしました。

 

岩崎 ありがとうございます。

わが社は「うそのない会社」なんです。今でこそかなり良くなりましたが、本当につい最近、3年ぐらい前までは会社が暗かったんですよ。

 

笹川 当時はどんな感じだったんですか?

 

岩崎 2005年に取締役と会社を設立したのですが、とにかく私たちがワンマンだったんですね。社員たちに任せられず、自分たちが正しい、私たちの言うとおりやってくれと、まぁ軍隊みたいでした。

当時から残業もなく、会社の業績は順調で、福利厚生も整えていましたが、でも、社内が暗かったんです。耳が痛いとか、体調不良の社員も出てきて、会社の気が悪い、風通しが悪い、そんな感じでした。

 

笹川 信じられません…

そこからどうしてこんな風通しのよい風土に生まれ変わったのですか?

 

岩崎 はい、実はある研修を受けたんです。

「わくわく冒険島」というセミナーなんですが、その研修中に研修会社の人から連絡があって、「社長!すぐ来て、社員さんたちに謝ってください!」と言われたんです。もうびっくりして飛んでいきました。

社員は、「自分たちは認められていない」という苦しみをずっと抱えていたんですね。私は、その場ですぐに申し訳ないと社員たちに謝りました。

それを機に権限委譲するようになり、社員たちの意見をどんどん取り入れだしてから、業績の伸び率がぐんとあがりました。年商56億が70億近くまで、そして、90億近くになりました。これも、社員たちを信じて任せられた結果だと思います。

 

笹川 そんな歴史を経て、今があるのですね。素晴らしい軌跡、私たちも見習わねばなりませんね。

 

「残業をほぼゼロにした働き方改革」について
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笹川 次の質問です。著書にもあった「残業をほぼゼロにした働き方改革」について、少し教えていただけますか?

岩崎 はい、私自身41歳の出産がきっかけで改革を始めました。全社員に定時退社を徹底すること。定期的に業務の棚卸を行い「やる・やらない」を選別、ルーティーンワークはどんどんシステム化する。こういったことを行いました。

また、仕事を効率化するための社内ルールもあります。

残業ほぼゼロの最終兵器は「17時に帰っていいよ」制度でした。定時は8時半から17時半ですが、震災のときは17時に帰らせていたのです。その後3か月が経過し、定時である17時半退社に戻そうとしたら、社員から「17時退社を継続してほしい」との声が上がりました。効率よく、集中して仕事をする癖がついたから、大丈夫というのです。私は「業績が落ちたら17時半に戻すよ!」という条件で継続したのですが、残業が減り、売上は伸びていったんですね。

 

笹川 これはすごい話ですね!この辺の働き方改革についてはご著書を読んでいただきましょう。

 

「働く」ということ
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笹川 さて次の質問です。岩崎社長にとって、”働く”ということはどういうことですか。

 

岩崎 私にとって、働くということは「人生そのもの」です。人の為になる、社会に貢献できている、という実感が、やりがいです。

私の夢は、「女性が幸せに生きる社会を作ること」です。今は、化粧品でそれを実現させていきたいですが、いずれ新しいサービスも展開したいと考えています。もともとこの会社を作ったのは、「女性が一生活躍できる会社にしたい」と強く思ったからなんです。

 私は前職では広告代理店の取締役営業部長として、深夜まで働いていました。女性の離職が多く、自分自身もこのままでは、結婚して子供を産んで働く、なんて夢物語だろうなと思っていました。

 

笹川 “女性に優しい会社と”いえば、御社には社員さんからのアイディアはじめ、たくさんの福利厚生制度があるそうですが。どのようなものがあるのでしょうか?

 

岩崎 はい、一番社員たちから感謝されているのは、ベビーシッター制度ですね。

子どもの病気などで保育園に預けられない場合のベビーシッター代、1回につき約2万円を会社負担としています。(自己負担額は1回300円)。1か月会社負担が60万円ぐらいあります。今まで一番多く使った社員は1か月に約20万円です。もしこれが全額自己負担だったらしたらかなり厳しいですよね。

 

笹川 泣けてきますね。素晴らしい制度です!

働くことで得られるもの
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笹川 続きまして、岩崎社長にとって、働くことで得られるものは何でしょうか。

 

岩崎 それは、「信頼」です。

私たちは、お客様に対し、「うそはつかない」「質問されたら誠実に対応」します。

他社製品含めて、自分たちでわかることがあれば、調べて回答します。お客様の信頼を大切にすることに、社員一同、ものすごく高い意識を持ち、努力しています。

 

笹川 まるでザッポス風ですね。(注:アメリカの靴のオンライン小売、伝説的な顧客サービスで有名)

素晴らしいです。

 

若者たちへ、メッセージ!
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笹川 それでは最後に、若い人へのメッセージをいただけますか?

 

岩崎 未来を作っていく人たちなので、もし、将来に迷う、人生に迷ったら、まずは今の仕事を死ぬほど頑張ってほしいです。普段から真面目にコツコツ頑張っている人はだれかに認められていきます。くさらないでほしいですね。

そして、自分に問いかけてほしい。

あなたは、「今のあなた」を独立(起業)するときに、連れて行きますか?

 

私はずっと、「いつか独立するときは自分みたいにコツコツと頑張る人と一緒に働きたい」と思っていました(笑) 自分みたいな人と一緒に独立したい、そう思える人は相当頑張っている人です。だって、独立しても頑張る人と一緒じゃないと、会社はつぶれてしまいますから。

 

それから、日本企業に、女性管理職や女性役員がもっともっと増えたらいいですね!

 

笹川 素晴らしいお言葉です。

本日はお時間をくださいまして、ありがとうございました!

 

インタビューを終えて、笹川より

同じ道産子社長、同じ女子大の同窓でありながら、岩崎さんの躍進は目覚ましく眩しいです!ほぼ残業なし、売上が「10年連続右肩上がりの会社」は、滅多にありません。

まさに女性積極活用、働き方改革の見本を行く企業で、メディアからの取材が殺到する注目の的。「女性が幸せに生きる社会」を私も目指し、応援しています!

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